WIC (women, infant and children) のお世話になって数ヶ月たった
WIC (women, infant and children) という低所得家庭向けのアシスタントプログラムがある。その名の通り、妊娠または授乳中の女性と子供たちを対象に、栄養相談、母乳相談、育児相談を提供している。それだけではなく、産前産後の栄養サポートのため、対象店舗で使えるフードチケットを受け取ることができる。
The Special Supplemental Nutrition Program for Women, Infants, and Children (WIC) is a federal assistance program of the Food and Nutrition Service (FNS) of the United States Department of Agriculture (USDA) for healthcare and nutrition of low-income pregnant women, breastfeeding women, and children under the age of five.
About WIC | Food and Nutrition Service
WIC加入の審査
我が家は息子が生後3ヶ月くらいのときにLAで加入した。カリフォルニアでの加入にはMedi-calと同じ所得制限があって、Medi-cal加入済みであればWICでの審査は不要。
州ごとに管理オフィスは異なるけれど、たとえば奨学金なしの私費留学生の家庭であれば、収入ゼロの証明をすることでeligibleとなる。両親も子供も国籍は問われない。*1*2
提供されるもの
数ヶ月ほどお世話になってみて、妊娠中から利用すればよかったととても後悔したので、どんな内容か少し紹介したい。
たとえば、カリフォルニアWICで生後6ヶ月向けに1ヶ月分としてもらえる離乳食は以下の通り*3
- 野菜又はフルーツ: 4oz瓶を60個 または3.5oz瓶を66個
- 肉: 4oz瓶を31個
- バナナ: 4本
- シリアル: 2個
そこに加えて、授乳中ママ向けに毎月以下の食品も提供される。
- 牛乳: 5 gallon (正直こんなに消費できない)
- チーズ: 1 pound
- ヨーグルト: 32oz
- ピーナツバター: 2瓶 (ドライビーンズに代替可能)
- 卵: 3 dozen
- ツナ缶: 30 oz
- 全粒粉のパスタ、パンまたはトルティーヤ: 16 oz
- シリアル: 36 oz
- 野菜: 11ドル相当
あくまでもサポートプログラムなのでもちろん1ヶ月をこれでしのぐなんてことは不可能だけど、学生暮らしファミリーにとってこれがあるとないとではお財布への影響が全然違う。
入手方法
どうやってフードチケットをもらうかというと、2-3ヶ月に1度くらいの頻度で最寄りのWICオフィスに行って栄養指導等を受ける。その際に食べ物の好みや子供の成長具合をコンサルしつつ、次のアポまでの期間に使えるフードチケットが小切手の形で支給される。小切手は1ヶ月区切りで有効期限が設けられていて、期間中にスーパーに行くとレジで使用できるようになっている。ちなみに対象製品がしっかり決まっているので、うっかり違う製品を持ってきたらレジで出直しを命じられることも…渡されるガイドブックは熟読必須。
他州への引っ越し手続き
LAでの最後のアポの時、NYへ引っ越す旨を伝えたらすぐにトランスファーの手続き用に書類を用意してくれた。NYに越してきてから最寄りのオフィスを訪ね、新たにフードチケットをもらってサクッと手続きが完了した。
対象となる食品のラインナップがカリフォルニアと少しずつ違う*4ので、これからガイドをよく読みこまないといけない。
あと、LAでは車生活だったので荷物の量が全く問題にならなかった半面、NYでは徒歩か電車かということになるので輸送がちょっと大変かも。いざとなればUberかな。
感想
夫が学生、私が無職(休職中)の身分で妊娠出産を乗り越えるとなると、経済的なサポートが少しでもほしいもの。この数か月、ありがたく頂戴した*5。母親向けの食品は普段自分が食べるラインナップとちょっと違って乳製品多めの印象はある。母乳育児に必要な栄養だとカウンセラーにもかなり推されるので、むしろ意識して乳製品を摂取するきっかけになった。
なにより、離乳食の時期になるとスーパーの棚の在庫をごっそり抜き取るくらいにベビーフードをもらえる。ここが一番コスパが良い点なのかもしれない*6。公的なサービスだけどなぜか知名度が低そう。同じ境遇にある人はぜひ利用したらいいと思います。