スピード違反で止められてtraffic schoolを受講するまで
それは8月末。夫はサマースクールでLAにいて、まだ私は日本に住んでいたころ。
ある日、LINE電話で近況報告をしてたら「実はこの前高速道路を走ってたら違反して片手に手錠をかけられた」と語る夫。
アメリカで!!!
手錠!?!?!?!?
- その時、何が起きたのか
- 黄色い紙(いわゆるspeeding ticket)
- 3つの選択肢
- Traffic schoolを選ぶ
- スクール開始…の前に
- スクール開始…の前に②
- やっとスクール受講・修了
- 最後に
その時、何が起きたのか
どうやらサンディエゴへの移動中、朝方の交通量も少なめの高速道路を走っていたら、制限スピードを派手に超過してしまったらしい。運悪く現場に警察の人が居合わせたようで、気づいたらランプを光らせた警察車両が背後にいた、と。
ここで更に事態を悪化させたのが、なぜか「次の高速出口で降りて止まらないと」という意識が働いたこと。なんと9マイルくらい?追跡されたまま走り続けたという。
【USA常識】警察車両に追われたら、速やかに右車線に移動し、路肩に停車しないといけない。高速道路でも同じ。
つまり、スピード違反+逃亡企図という疑いで、麻薬売人のようなめちゃくちゃ怪しい人だと思われていたっぽい。停車したときには戦々恐々とした雰囲気だったとか。それで一度は手錠をかけられそうになりつつも、身分証明やらアメリカ滞在理由やらを確認されて、ようやく解放してくれたみたい。
黄色い紙(いわゆるspeeding ticket)
ここで渡されたのが黄色い紙
「10月xx日8時にサンディエゴ東郡の裁判所に出頭すること」って書いてある!
私が渡米した9月の時点で、出廷日まで残り1か月くらいになっていた。周りにこんな経験している人もいないため、どうしたらいいのかサッパリわからない。裁判やるの?どんな罰を受けるの??…HPを見ると、罰金を支払うとか、なんちゃらスクールに通うとか色々書いてあるが、処遇はケースバイケースなので自分で問い合わせね、とのこと。
怖くなって、裁判所に問い合わせすることにした。(※諸々の理由により、我が家では英語での電話対応は私の役目)
さあここからが大変。
裁判所に電話すると繋がる自動応答メッセージ。誘導通りにそれっぽい案件を扱う回線にたどりつくまでに10分ほど。そしたら「電話窓口の受付時間は8:30~11:30までです」というアナウンスが聞こえてきた。現在時刻、11:45すぎ…終わった…
気を取り直して別の日の朝。「ただいまオペレーターが対応中なので少々お待ちください」のアナウンスが流れた。よしよし。
…
……… 待てど暮らせど同じメロディーと自動おじさんの声
…………………【3時間経過】ようやく繋がった!!!
親切そうな女性に繋がって丁寧に調べてもらうも、まだ違反記録がシステムに上がってないから照会のしようがないとの回答だった。事件から1か月以上経ってるのに記録がないというのは耳を疑うけど、そういうものらしい。出廷指定日の2週間前までにあらためて手紙が届くから、その内容を確認してほしいということだった。
3時間待ち続けた割には大きな収穫もなく、落胆する。
3つの選択肢
出廷日の2週間前になったら、Courtesy noticeという手紙が本当に届いた。
今回与えられた対応は3つ
- 罪を認めて裁判所に罰金を支払う (→免許は減点され、出廷は免除)
- Traffic schoolに出席し、かつ指定の金額を裁判所に納める (→減点なし、出廷は免除)
- 罪を否認し、裁判で戦う
免許に傷がつくと自動車保険料にも大きな影響を及ぼす。何を学ぶ場なのかは全くわからないけど、どう考えてもTraffic schoolを受けるしかない!ちなみに裁判所に支払う金額も、罰金そのものより$100くらい安かった。
ここからの手順
- 裁判所が指定する金額を支払う
- 支払い日から90日間中に、Traffic schoolに申込・受講・試験合格
- Traffic schoolからDMV(注: 裁判所ではないらしい)に合格の報告があり、一件落着
Traffic schoolを選ぶ
裁判所が認めるTraffic school一覧というのがHPに載っていた。まず教室で座学するパターンとオンライン受講のパターンのどちらにするかを決める。うちは後者を迷わず選択。それでもあまりのスクール数なのでわけがわからなくなり、Google先生に聞いた。"California, online, traffic school, fast"とかで。
そしたら出てきたこのページ。誰が書いているか知らないけど、ディスカウントコードとかも書いてあったりして何となく漂うのはスクールとの癒着感。でもとりあえず藁にもすがる思いで参照した。
Acebleはサイトにアクセスすると申込画面になってしまい、コース内容や料金がいまいちわかりにくかった。次にiDriveSafelyに行ってみると、似たような受講料金でもう少し丁寧な説明が書いてあった。もうこっちにしてしまおう。
スクール開始…の前に
スクールも目星をつけたところで、さあ早速受講開始となるはずが、裁判所のオンライン支払システムがメンテナンス期間に入ってしまった。しかも裁判所出廷日の前日までかかるらしい。
非常にまずい。出廷日までに支払いを終えていないと、さらなる罰則が追加されてしまう。アメリカの役所仕事を考慮すると、これは間違いなくサイト復帰が後ろにズレこむはず。どうすべきかをまた電話で問い合わせる羽目になった。
今回は1時間半くらい電話口で待たされて、ようやく答えにたどり着いた。なんと出廷日を1か月遅らせるということができるようで、電話口でそのまま手続きを完了。首の皮が繋がった瞬間…
そして思った通り、裁判所のサイトは当初の出廷日の翌日まで復帰することはなかった。
スクール開始…の前に②
やっとのことで裁判所にお金を納め、さあTraffic schoolをサクッと受けちゃいましょう!と思ったら、カリフォルニア用の受講コースの購入を終えたところで立ち往生。というのも、免許ナンバーを入力しないとコース開始のアイコンをクリックできない仕様になっている。
実は渡米してからこの時まで、夫はまだカリフォルニアの仮免許(permit)すら持っていなかった。カリフォルニア州は居住開始から10日以内に免許を取得するよう規定があるものの、外国(=日本)で有効な免許があれば無免許運転に該当するわけではないらしい。
もう電話はこりごりなんですが…どうしたらいいものかとスクールに問い合わせる。
結局のところ、仮免許を取得してそのtemporary numberを入力しないと、Traffic schoolを開始できないという状況が判明した。
嗚呼、ますます面倒なことに!
【詳細は割愛】これも重い腰を上げるきっかけということで、DMVに行って、免許申請して、ペーパー試験受けて、なんとか合格して、仮免許をいただいてまいりました。
やっとスクール受講・修了
晴れてiDriveSafelyを受講スタート。他人が身代わりで受講しないように、パーソナルクエスチョンを設定させられ、コースの節々で突如その答えを聞かれる。うまくできているみたい。
構成はUnit 1~8(それぞれ40~60ページくらいの分量;各Unit後に確認テストあり)と最終試験25問。7割正解で合格。
内容は仮免許用に勉強した教本に書いてあることに加え、最新の交通事故統計の情報なんかを盛り込んであって、最後に車のメンテナンスの確認事項もあって、という感じだったみたい。ボリュームがあるので1か月がかりの作業となった。
最終試験に合格したら、裁判所でのケースナンバーや個人情報を再度確認されて、DMVに修了報告をする手続きを終えて、完了!
長かった…
これでなんとか全てが終わったはず。念のためスクール受講記録がDMVにトランスファーされているかはそのうち確認した方がいい気はしている。でも早すぎると「まだシステムに反映されてません」とかまた言われそうなので、タイミングが難しい。
最後に
本件は、カリフォルニア州・サンディエゴ郡で起きた事の顛末なので、もし別の州や郡で違反をしたら別の対応になる可能性が高い点にはご注意ください。
こんな経験する日本人留学生&ファミリーもかなりレアだと思うので、未来永劫このことはネタにしていくでしょう。