アメリカ留学、一緒に来る?

夫の留学についていくことになった。アメリカ生活・妊娠・出産・子育てに関してゆるりと記録してみる。1年目はLA、2年目はNY。

出産当日の流れ- 無痛分娩のはずが

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長い記事になります。無痛分娩の予定が自然分娩になってしまった話。

 出産前日までなんの予兆もなく、LA滞在中の実両親と観光にいそしんでいた先週。*1

全ては1/26にギュッと濃縮されて訪れた…!以下、時系列。

 今回、父は1週間だけLAに滞在し、願わくば出産を見届け、日本に帰国するという算段だった。でも当然ながら、現実はそんなにうまくいかなかった。泣く泣く予定通り1/26朝のフライトで帰ることに。

6:30am 起床… トイレに行くと、今まで見たこともない類の、白くて粘性の強い何かがドロっと体から出てきた。今思えばmucous plugだったのかも。とりあえず夫だけに「今日明日あたり何かあるかも」と伝える

7:00am ホテルに両親を迎えに行き、LAX空港へドライブ

8:00am 父の見送り完了… LAに残った母と、夫と私の3人で朝ごはんをどこかに食べに行こうとワイワイ

9:00am 家の近所のカフェ到着… 駐車場から出た時に、履いてたデニムがなんとなく湿っぽいことに気づく。トイレに駆け込むも、破水なのか確信が持てず。おしるしのようなピンクのものをここで確認。

ただ、お腹の張りも感じないのでとりあえず食べて体力つけようということに。最後の外食かも!と記念に写真をとる余裕はあっても、心は落ち着かない。

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9:40am 帰宅… 主治医のクリニックに連絡。電話口の看護師さんのアドバイスで、破水かどうかを確認するため、入院予定の病院で診てもらうよう指示を受ける。

ここで破水と決まれば即入院なので、バタバタと手荷物をまとめた。

10:00am Saint John’s Health Centerへ…事前に入院登録してあるのでスムーズだった。本人確認と保険カードを確認され、部屋へ通される。小一時間ほどお腹にモニターを付けて陣痛を確認しつつ、羊水有無のチェックテスト*2。自覚はなかったけど、しっかり定期的にお腹が張っていたことがわかった。呼吸法を教えてもらう。

11:00am 入院、ならず… 5〜7分間隔の弱い陣痛はたしかにあるものの、すぐにお産にはならなさそうとのこと。恥ずかしながら、羊水と思った水っぽさは、めちゃくちゃ薄くなったオリモノらしかった。帰宅勧告!

〜5:00pm スーパーに買い出しに行ったり、テレビを見たり、母と近所を散歩したり、普通に過ごす。お腹は軽く張っている気がした。

6:00pm 夕食… 何があるか分からないからと、母が早めに夕ご飯を作ってくれた。

6:30pm 破水… ご飯も終盤に差し掛かったところで、体の中からバチン!という衝撃とともに何かが漏れてくる感覚が。これが本当の破水だ、と自分でもすぐにわかった。

6:40pm 病院に再度連絡… すぐに来てくださいと言われる。キッチンを片付けつつ外出準備をバタバタとしてたら、猛烈にお腹の張りの度合いが増して来た。

7:00pm 病院到着… この時点で、陣痛中はようやく休み休みにしか話せないくらいになってきた。

7:10pm LDRに通される… トイレを済ませ、病院の服に着替えるよう言われる。もはや痛みが先行して、尿意なのか便意なのかもわからないし、何も出ない。脱いだ服をたたむ余裕もなく、夫に丸投げ

7:15pm〜 急激に進行… お腹のモニターを付けた時には既に陣痛は2、3分間隔。痛みとは関係なく、全身がガタガタ音を立てて震え始める。

とはいえ、今の痛みを10段階評価すると?と聞かれて、maximum levelを知らないからわからない、と生意気に答えるくらいには余裕があった。

直後に子宮口7センチ!と言われた記憶がある。ここで、看護師さんたちの目の色が変わる。どうやら驚異的に早い展開らしい。

陣痛が来ると一生懸命に呼吸法を試すけど、うまくいってないようで酸素ボンベを付けられた。

7:30pmごろ?…早くepiduralを打つため、点滴で生理食塩水?を投入。この辺から時計をチラ見する余裕を失った。

陣痛が来ると痛すぎて自然に声が漏れる。夫が背中をさすってくれて嬉しかった。

腰の下から何かを開放したい衝動に駆られ、すぐにこれがいきみたいという感覚だと気付く。「can I push?」って聞いたら看護師さんたちがさらに目の色を変えてバタついた。

いつのまにか子宮口が全開になったらしい。もうepiduralは間に合わないから、次にいきみたくなったらgo ahead and pushと指示を受けた。

え!?いきみ逃しが辛いとか、麻酔が効くときの感覚とか、全部ナシですか?!にわかには信じがたかった。

 

すぐに次の陣痛が来たので迷わずいきむ。ウン◯がちょいと漏れたらしい*3。息を大きく吸った後は息を止めて、便を出すように押し出せと。

ここで初めて知った…私ウ◯チするとき息を吐いて人生を生きて来たよ。

そんな呑気なことを思いつつも陣痛は容赦なく来る。3回くらいいきんで(この時点で赤ちゃんの頭は見えてたらしい)、1回お休みして、トドメのもう1回!

 

8:03pm 元気な男の子、誕生!

なんと、破水してから1時間半、LDR室に通されて55分でお産が終わった。主治医のAmersi先生は間に合わず、病院のドクターが取り上げてくれた。

 

早すぎる展開の中、痛みはこんなもんじゃないー!麻酔があるからがんばれー!と自分に言い聞かせてたせいか、子宮口全開になっても「これは…意外と耐えうる!!」と思った*4。いきんでるときにはお尻の穴が痛い気がして、裂けそう!と怖くなった。実際のところは会陰がちょこっと裂けた痛みだったよう。

産まれた赤ちゃんはへその緒につながれたまま、私の胸元へ届けられてカンガルーケア (skin-to-skin)を開始。主治医がようやく到着し、会陰を縫ったり、胎盤を取り上げてくれた。

夫は恐る恐る、でもひるまずに、へその緒カットの儀式を遂行。しかし保存用に別にとっておいてもらったへその緒の一部、病室に移ったときには忽然と姿を消していた。多分どさくさに紛れてポイっとされた気がする。

 

9:30pmごろ 母子同室の個室へ…赤ちゃんとのskin-to-skinをたっぷりやった後、着替えて病室に移動した。

 

まさか父がまだ日本行きのフライトになっている最中に、ここまで大騒ぎの事態になるとは誰も予想してなかった。

しかも、実は1/26は夫の誕生日の前日に当たる。あと4時間くらいお腹の中にいたら、夫と息子が同じ誕生日になるところだった。惜しい!

 

ダラダラと書いてしまったけど、以上が当日の流れでした。こんなケースもあるよ、という参考になれば。

 

 

*1:写真は、アボットキニーのとあるカフェ店員のお兄さんが「出産がんばれ!」と言ってサービスしてくれた抹茶スコーン。もちろん知り合いではない

*2:膣内サンプルを採取して妊娠検査薬のような判定をする検査だった

*3:夫にしっかり見られたのはショック

*4:何時間も耐えないといけないとなればキツすぎる